朱肉とスタンプの違いとは?なぜ印鑑には朱肉?

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印鑑は朱肉、ゴム印はスタンプ台を使いますよね。

でもどうして?と聞かれると...

今まで考えたこともなかったです。そうゆうもんだと思っていましたから...

なぜ印鑑は朱肉を使うかご存知ですか?

実は朱肉とスタンプを使い分けることは、印鑑やゴム印にとってとても重要なことだったのです!

実印など重要な印鑑や会社のゴム印などは何度も作るものではありません。一度作ったら長く同じものを使うと思います。

ですがきちんと使い分けをしないと、ゴム印が溶けたり印鑑の劣化を早めてしまうのです!

大事な印鑑やゴム印を長く良い状態で使っていけるよう、朱肉やスタンプは考えられて作られているんです。

なので今回朱肉とスタンプの違いについて、具体的にお話していきたいと思います。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

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朱肉とスタンプの違いについて

印鑑には朱肉、ゴム印にはスタンプ台を使うのが普通一般的なことですが、使い分けるのには理由があります。

印鑑は銀行や契約の書類など重要な場面で使うことが多いですよね。そのため朱肉は大事な書類に長い期間きちんと印が映し出されていなければなりません。

朱肉には変色しにくい顔料が使われていて、長期間保存しても色が変わったりにじんだりしません。しかも偽造もされにくいというメリットがあります。

それに対してスタンプで捺した印の場合、時間の経過と共に湿気でにじんだり変色しやすく、更には偽装されやすいというデメリットがあるのです。

そのため印鑑は朱肉を使うことが主流で、実印など重要な印を使う場面ほど朱肉での捺印が求められます。

 チェックポイント
朱肉・・・長期保存しても色が変わったりにじんだりせず、偽造されにくい。
スタンプ・・・時間が経つと色が変わったりにじんだりして、偽造もされやすい。

朱肉は印鑑がきれいにつくよう粘度まで考えらて作られています。スタンプ台で印鑑を捺してしまうと、インクののりが悪くつきも悪くなってしまうんです。

そして朱肉の成分には印鑑そのものに負担をかけない植物性で、酸化したり乾燥したりしない不乾性の油が使われています。

実はゴム印は油に弱いという弱点があります。そのため朱肉でゴム印を捺し続けていると、ゴム印が次第に溶けていってしまうのです!!

なので知らないでゴム印を朱肉で捺していたという人は、今すぐスタンプ台で捺すようにしましょう。大事なゴム印を守るために。

逆にスタンプ台の場合は主にゴム印用にに作られているので、こちらもゴム印の材質に負担のないよう作られています。

このスタンプ台を印鑑の捺印に使用してしまうと、今度は印鑑の方が材質を傷めてしまう可能性があるのです。

注意点ポイント
*ゴム印に朱肉を使っていると、徐々にゴム印が溶けてダメになってしまいます!
*逆に印鑑にスタンプ台を使うと、印鑑にもよくないです!

朱肉とスタンプ台をきちんと使い分けることってとても大事なことだったんですね。

ところで『朱肉』はいつ頃から使われるようになったのでしょうか?それに朱の色が使われているのはなぜでしょうか?

そして「肉」という字が使われているのも不思議ですよね?

なので次に朱肉の歴史と由来について触れてみたいと思います。

もう少しお付き合いくださいね!

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『朱肉』の歴史と由来

朱肉は黄色みを帯びた赤色ですが、昔は黒を使っていた時もありました。

本で朱色が印肉(朱肉のこと)に使われ始めたのは室町時代のころからで、使用目的によって印肉の色が区別がされるようになりました。

例えば織田信長は公の書類には朱の印を、プライベートな書類には黒の印と使い分けていたそうです。

江戸時代のころになっても、武士などの高い階級の人々は朱の印肉を使うことができましたが、庶民はまだまだ黒を使っていました。

日本で朱色が一般的になったのは、明治時代以降になってからです。

古来の中国では朱はとても貴重で、黄金と共に尊ばれていたのです。日本でも朱は最高位の色として特別に扱われ、縄文・弥生時代には貴重な色として土器にも使用されていました。

朱肉は中国で生まれ、元々は泥を使っていたことから、中国では「印泥」と呼ばれています。

そもそも朱肉の朱は硫化水銀のことで、辰砂(しんしゃ)という鉱物から作られます。辰砂は人工的に作ることが可能で、平安時代には既に生産されていました。

辰砂の良い所は時間が経過しても色があせにくいところで、最近まで使われていたのですが、水銀による環境への影響から、安全なほかの化合物に置き換わってきています。

今私たちのもっとも身近な朱肉はスタンプ朱肉といって、銀朱という人工的に作られた朱に油分を混ぜて練らずにスポンジに染み込ませたものです。

このスポンジ朱肉は速乾性はあり使い勝手はいいのですが、長期間の保存には向きません

重要な契約などの場合には、練り朱肉がおすすめです。

これはスポンジ朱肉の原料を更に和紙などの繊維を練り合わせたもので、乾くのに時間がかかりますが、時間が経っても変色しにくく長期の保存に向いてます。

更には上質な印肉には天然の朱が使われており、この朱肉で捺印すると、虫食いや変色などがなく、永遠に変化しないとまで言われ、その質の良さがうかがえます。

朱肉の種類は、

  • スタンプ朱肉・・・最も一般的、使い易く速乾性があるが、長期保存にむかない。
  • 練り朱肉・・・印影が鮮明で長期保存ができる高級朱肉。
  • 印泥・・・古来中国から使われる伝統的な朱肉。鮮明で色に深みがあり、長期保存ができる。乾きにくく、扱いが難しい。(*主に書道家が落款に捺す際に使う)

ところで朱色は太陽や炎を表す色です。そのため古くから縁起の良いおめでたい色ととらえられてきました。そしてさらに魔除けとしての意味も生まれました。

なので朱色には縁起の良い色、魔除けの色としての意味があるのです。

これは印鑑だけでなく、赤い(朱色)の鳥居やダルマにも当てはまることです。

この他の意味として、昔「血判状」といって、誓いの文章に自分の血液で指紋を捺してその誓いの強さを表したとされる連判状なるものがありました。

このことから朱肉の赤は血液を表しているという説もあります。

赤い色は元気なイメージがありますよね!赤は興奮作用があり、エネルギーが沸いてくる色です。なので、実印を捺すようね重要な場面では、ふさわしい色と言えますよね。

後、朱肉に肉という字が使われているのが気になるところですよね。この肉には厚みやふくらみがある物といった意味で、豚肉や鶏肉などの肉の意味とは違うようです。

ですが一説には、上記にあげた「血判状」で、自分の肉体を切って出た血で捺した血判の代用としたことから肉という字を使っているとも言われています。

まとめ

印鑑には朱肉、ゴム印にはスタンプ台を使うのには、それぞれ印鑑やゴム印のつきをよくするだけでなく、印鑑に用いられている材質に合わせた、負担のない成分が使われています。

なので、きちんと使い分けることが、印がきれいに捺せるだけでなく、印鑑自体も長持ちさせる秘訣です。

そして朱肉を印鑑の捺印に使う理由は、印影が時間の経過と共に色あせたり、にじんだりしないため、重要な書類の捺印ほど、長期間の保存ができる朱肉であることが必要になります。

朱肉で捺された印は偽造されにくいというメリットもあり、朱肉は印鑑の捺印のために良く考えられて作られています。

*覚えておきたいポイント

  • 朱肉をゴム印に使うと、朱肉に含まれる油でゴム印が溶けてしまう!逆にスタンプを印鑑に使うと、印鑑の材質を傷める原因になる!
  • 朱肉は時間の経過による印影の色あせやにじみがなく、長期間保存の必要な書類の印の保存状態が良い。
  • 朱肉で捺印した印は偽造されにくく、スタンプで捺印した印は偽造されやすい。

*最も一般的なスタンプ朱肉は長期保存にはむかないので、重要な書類などには練り朱肉を使うといいです。

このように、朱肉とスタンプを使い分けることは重要な意味があったんですね。

意味がわかったら、これからは適切に使い分けていきましょうね。

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