笑ってはいけない場面で無性に笑いたくなることありますよね。
なんでこんな時に笑いがこみあげてくるのか、とても焦ってしまって、すると余計に笑いたくなってしまったりして…
本当に困りますよね。
なぜこんなことが起こるのでしょうか?
実は緊張していると、その緊張を緩和させようと笑いたくなることはよくあるのだそうです。
気まずいときにごまかすように笑うのもそれと似た行動です。
今回緊張したときに笑いたくなってしまう理由と、その対策法についてまとめてみましたので、参考にしてみてください。
Contents
緊張すると笑いたくなる理由
大事な面接のときやシーンと静まり返っていて絶対に笑ってはいけないという場面など緊張感を伴うとき、その強い緊張を和らげるため無意識に笑いたくなることがあります。
これは「失笑恐怖症」という不安障害で、少しも可笑しくないにもかかわらず笑いたくなってしまう症状です。
この原因には過去のトラウマがもとで起こることがあります
同じような場面で笑ってしまい、叱られたり気まずくなってしまったといった経験から、「笑ってはいけない」という気持ちがとても強くなってしまいます。
すると緊張が高まり、その緊張を和らげるために却って笑ってしまうのだそうです。
この症状を改善するための対策としては次のようなトレーニングを行ってみるといいです。
笑わないための対策法
笑わないためには、「笑ってはいけない」という感情をなくすようにすることが重要です。
そのためには次のようなトレーニングを試してみましょう。
「笑っても大丈夫」と自分に言ってみる
「笑ってはいけない」と自分に言い聞かせるのは却って逆効果になります。
人間の脳は否定形を理解できないのだそうです。
「~はやってはだめだよ」などと言われると、余計それが頭の中に浮かんできて、自分がやってしまうような感覚になることはありませんか?
それと同じで「笑ってはだめ」と自分に言い聞かせれば言い聞かせるほど、却って笑っているところをイメージしてしまい、笑いたくなるというわけです。
なのでむしろ
- 少しぐらい笑ってもかまわない
- こういう時は誰でも笑いたくなってしまうものだ
- このぐらいならごまかせる
というように笑ってしまっても大丈夫と自分に言ってみたり、
- いつも通りの表情で
- 落ち着いた表情で
というように「こうなりたい」という自分をイメージしてみるといいということです。
他のことを考える
もう一つ有効な方法は、他のことを考えるようにすることです。
他のことを考えたり、出来る限り意識を別のところにもっていくようにして、「笑ってはいけない」と考えないようにします。
例えば
- 時計の動きのような単純な動きに意識を集中させる
- 頭の中で掛け算を逆から言ってみる
など、場面によってはできないこともありますが、他のことに気をそらすのに有効な方法です。
人によっては、口の中を少し噛んで、痛みで気をそらすという方法を行っている場合もあります。
また別のことを考えるとき、面白いことを考えてしまい、余計可笑しくなってしまったという人もいるので、考える事柄には注意しなくてはいけないですね。
同じように可笑しくもないのに「笑ってしまう」「笑いが止まらない」といった症状でも、特に治療が必要な病気の場合があります。
それはどんなものがあるか次に見ていきましょう。
「笑いが止まらない」病気とは
失笑恐怖症の他にも可笑しくもないのに「笑ってしまう」という病気があります。
それは
- 統合失調症
- 躁うつ病
- 情動調節障害
といったものがあり、可笑しくもないのに「笑ってしまう」「笑いが止まらなくなる」といった症状があります。
統合失調症
幻覚や妄想、興奮などの激しい症状や、無気力感などを伴う精神疾患です。
特に幻覚や妄想が特徴的な症状で、自分の悪口やうわさが聞こえてきたり、嫌がらせをされていると、実際には何も起きていないことが起きているように感じられてしまいます。
そして独り言をぶつぶつと言ったり、可笑しくもないのにニヤニヤと笑っているという症状もあります。
躁うつ病
とてもエネルギッシュな躁状態と意欲が落ち込みエネルギーの低下しているうつ状態の波があり、自分ではコントロールできない病気です。
躁状態のときはハイテンションでとても活動的で、疲れを感じません。そして笑いだすと止まらなくなってしまうことがあります。
逆にうつ状態になると、何もやる気が起きずに寝てばかりいたり、何もかも億劫になってしまいます。
情動調節障害
この病気は精神疾患を患っている場合や頭部に外傷を負った場合に起きることがあります。
症状として怒りを感じているにもかかわらず笑い続けるといった、一致しない感情表現をしてしまうことがあります。
以上のような病気の場合は、普段の生活にも支障をきたしてしまうことがあり、専門医の受診が必要です。
もし笑ってはいけない場面で「笑ってしまう」「笑いが止まらない」といった症状で、ひどく悩んでしまったり、支障を感じる場合は、心療内科の受診をお勧めします。
自分の悩みを聞いてもらうだけでも心が軽くなったりするものです。
まとめ
笑ってはいけない場面で笑いがこみあげてきてしまうことがあります。
これは「笑ってしまうのではないか」という不安から起きてくる「失笑恐怖症」という症状です。
過去に同じような場面で笑ってしまい叱られたり、気まずくなったという経験がトラウマとなり、「また笑ってしまうのではないか」と強い不安を抱くようになります。
すると笑ってはいけない場面で緊張が高まり、その緊張を和らげようと却って笑ってしまうという悪循環から起きてきます。
このような場合
- 笑ってもいいと自分に言ってみる
- 「いつも通りの表情で」というように肯定形で自分に語りかける
といった方法や
- 時計の動きのような単純な動きに意識を集中させる
- 頭の中で掛け算を逆から言ってみる
といった方法で別のことを考えて、意識を他に向けるようにするといいです。
この「失笑恐怖症」の他にも、笑ってはいけない場面で「笑ってしまったり」「笑いが止まらない」といったことが起きる病気があります。
- 統合失調症
- 躁うつ病
- 情動調節障害
といった病気です。
これらの病気は専門医の治療が必要になってきます。
もし自分の症状にとても悩んでいたり、支障を感じるようでしたら、一度心療内科の受診をお勧めします。
私もよく笑ってはいけない場面で無性に笑いが込み上げてきて、自分がとても嫌になった経験があります。
それは年齢とともにだいぶおさまってきて、今ではほとんどなくなりました。
ですが「もしここで笑ってしまったらどうしよう」という不安感は今でも感じることがあります。
その時はトレーニング法を是非試してみたいです。それで少しでも不安感から解放されたら、本当に助かりますよね。
最初はなかなかうまくいかないかもしれませんが、続けていくうちに出来るようになっていくと思うので、是非やってみて下さいね。