鉛筆をなめるってどんな意味?

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『鉛筆をなめる』という表現ご存知ですか?

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単に鉛筆をなめるしぐさのことを言ってるのだと思っていました。

でも『鉛筆をなめる』なんて聞くと、「身体に悪いんじゃない!?」とか、「汚いなぁ~」とか、「舌が鉛筆で黒くなるじゃん!!」とか、思ってしまいます。

ですが実際に鉛筆をなめるという行動の他に、『鉛筆をなめる』という慣用句があったんですね。

それもなぜその慣用句が生まれたのか、理由がわかったら「そうだったのかぁ~」って納得しました。

なので今回『鉛筆をなめる』についてまとめてみることにしました。

ぜひ読んでみてください!

鉛筆をなめる

なぜ鉛筆をなめたのか?

鉛筆の先をなめるシーン、テレビの昔の場面などで見たことある人も多いと思います。

今の鉛筆は質が良く、書き味もいいのでなめるという行動をとる人はほとんどいないと思います。それになめようと思いもしないですよね。

ところがです。昔の鉛筆は質が悪く、字がかすれてしまうことがよくありました。

その時に鉛筆をなめて芯を湿らせると、また黒くかけるようになったのでした。

また質が悪いために、鉛筆の先をちょっとなめて、滑りがよくなり書きやすくなったり、逆に芯の部分が滑ってしまって書けなくなったのを、湿らせて書けるようにしたそうです。

今の鉛筆は書けなくなるなんてことまずないので、そうゆう時代を経て、鉛筆も進化しているってことですね。

慣用句としての『鉛筆をなめる』の意味

この『鉛筆をなめる』という行動から、次第に慣用句として使われるようになりました。

数字を操作してごまかす、とうい俗語

鉛筆をなめるとよく書けるので、書類を書く時などに鉛筆をなめるのが癖のようになっていた人もよくいました。

ここから『鉛筆をなめる』が書類を書くこと、更には書類を操作することという意味になっいったのだそうです。

これは書類上の数字を自分たちの都合のいいようにごまかすような意味合いで、あまりいい表現ではありません。

でも逆に良い意味もあるんですよ!

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一生懸命書く、考えながら書く、丁寧に書く

こちらは良い意味合いのほうです。

『鉛筆をなめる』というよりは、『鉛筆をなめなめ』という使い方をします。

鉛筆の質が悪く、書いているうちに字が薄く書けなくなることがよくありました。

そのたびに鉛筆の先をなめては書き、なめては書きと一生懸命書いたということからこの意味になりました。

そしてそこから更に、考えながら苦労して書くという意味でも使うようになっていったのです。

また鉛筆をなめながら書くということは、走り書きではなく、丁寧に濃く書きたいということから、丁寧に書くという意味にもなりました。

鉛筆の歴史

そしたらせっかくなので、鉛筆の歴史についてもちょっと触れみたいと思います。

世界最初の鉛筆は今から450年以上も前に作られたのだそうです。

イギリスのボローデール鉱山で質のよい黒鉛が発見され、筆記具として使われるようになり、世界最初の鉛筆が作られました。

ボローデール鉱山の黒鉛が掘り尽くされたあと、黒鉛の粉末と硫黄を混ぜたものが考案されました。

その後黒鉛の粉末と硫黄などで芯が作られ、またさらに硫黄の変わりに粘土に黒鉛を混ぜて芯が作られるようになっていったのです。

そして粘土と黒鉛の混合比率を変えることで、芯の硬さが変わることが発見されたのでした。

このとき基本的な鉛筆の作り方が確立され、今に至っているということです。

ところで、鉛筆は「鉛の筆」と書きます。

なので、鉛が入っているなら「鉛筆をなめるなんてとんでもない!危険だ!」と思いますよね!!

でも安心してください。

鉛筆には鉛は使われていません

黒鉛は炭素で、炭素と粘土からできているので、危険はないということです。

では、なぜ「鉛筆」という名前なのでしょうか。

古代のローマで、鉛筆の原型といわれている鉛でできた「Lead Pencil」と呼ばれる筆記具が使われていました。(「Lead」は「鉛の~」という意味です)

この後黒鉛で作られた鉛筆になっても、名前はそのまま使われ、日本にも伝わってきたのです。

日本に伝わったとき、「Lead Pencil」は「鉛筆」と訳され、今もそのまま使われているというわけです。

まとめ

「鉛筆をなめる」という言葉には、そのままの行動としても意味と慣用句としての意味があります。

  • 行動・・・昔の鉛筆は質が悪く、鉛筆の先をなめて湿らせることでよく書けた
  • 慣用句その1・・・「数字を操作してごまかす」
  • 慣用句その2・・・「一生懸命書く、考えながら書く、丁寧に書く」

同じ言葉でも、使い方によって全く意味が変わってくることがわかりました。

そして、鉛筆には長い歴史があります。

また、鉛筆という名前から鉛が入っているのではないかと心配してしまいましたが、鉛筆が黒鉛(炭素)と粘土でできていることがわかり、一安心ですね。

名前の由来は、古代ローマで使われていた鉛筆の原型である「Lead Pencil」が名前だけがそのまま使われて、日本にも伝わり「鉛筆」と訳されたということでした。

『鉛筆をなめる』という何気ないような言葉1つにも由来があり、そうゆうことを知ることはなんだか楽しいですね。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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